【ドラマ】ビブリア古書堂の事件手帖(第1話/第2話)
最近、丁度1・2巻を読む機会があったことと、読書系SNSを見る限りドラマに備えてか読んでいる人や注目している人が多いようだったので、ひとまず見てみることにした。
視聴前の印象は次のような感じ。
- 栞子は剛力彩芽……大分雰囲気が違う。→栞子の設定や性格は改変?
- 五浦はAKIRA。イメージ云々以前に演技力的にどうなんだろう。
- 栞子妹は弟に変更。→ジャニーズ枠か。
- トリンドル玲奈とか、よくわからない登場人物がいる。
どうせ叩かれるんだろうなー、残念ドラマなんだろうなーと思って見てみたところ……案外アリでした。
ドラマは別物
近頃は、別メディアで展開することの面白さも見いだせるようになった自分。本質(の面白さ)を損なうような改変や、大人の事情的なキャスティングはあまり好きになれないけど、原作よりも映像化された作品の方が面白いこともあるということが解ってきたので。
原作にもっと思い入れがあればまた違ったのかもしれないけれど、今のところ、後述するような変更点がそこまでストーリーに影響を与えているようには思えない(今後どうなるのか少し気になるところはあるが)。自分の基準では、そこまで原作のよさを損なっていないと思う。
栞子:原作通りのキャラクターでいってほしかった
キャスティングは、できれば原作通り、線の細いお嬢様でいってほしかった。剛力彩芽でなければならない理由は特にないかなと。上ではアリと言ったけれど、ここが一番勿体ないと思う。
原作の栞子は、普段は極度の人見知り、でも本に関連することとなればたちまち饒舌になり生き生きとする女性。まさに本のオタクなのである。そのようなギャップが味だと思うのだけど、ドラマ版だと単なる「本に詳しい古書堂店主」なんですよね。見た目はさて置き、キャラクターは踏襲してほしかった。
個人的には、2話から登場する小菅奈緒は剛力彩芽っぽい外見イメージなんですけどね。さすがにもう高校生って雰囲気ではないか。
その他主要登場人物のキャスティングと設定
まあ、栞子以外は……どうでもいいような気もします(笑)。
五浦は、原作では23歳の青年なので、AKIRAだと年齢上がってそうですね。普通に喋っているシーンはそれほど気にならないけれど、怒鳴ったりするようなシーンになると若干演技力不足を感じた。GTOをチラ見したときもそうだったけど、もう少し深みや重みが出るといいのかな。
志田はホームレスではなくなった模様。何と栞子の家の居候(しかも家事全般を担当)という設定になったようですが、ドラマとしては妥当な変更かと。ドラマはある程度舞台を固定できてた方が話を進めやすいですしね。
妹が弟になってるとか、よくあるドラマの固定舞台のひとつである喫茶店(大体バーか喫茶店)が設定されてるとか、要らないなぁと思うけれど、逆にストーリーには絡まない、あってもなくても変わらない要素のようなので、どうでもいいです(笑)。チョイ役とはいえ、内田篤人とか出してるようなドラマですしねぇ。
そういえば、2話では例の人がちゃんと出てきてましたね。ということは、この先のあの事件もやるんだなぁ。
ドラマの演出
某所を除いてみると、演出、特にBGM辺りに文句をつけてる人が多くてちょっと驚いた。そんなに言うほど違和感なかったので。まあ、これも個人の好みの問題もあるかもしれませんが。栞子のキャラクターの変更などもあるので、そんなにマッチしていないとも思えないんですけどね。良し悪し抜きで、フジテレビのドラマだなぁと思いました。
前に似た雰囲気のドラマあったなと思ったら、どうやら『ライアー・ゲーム』だったようです。ああ、確かにあれ結構好きだったな。
この作品の場合、原作はミステリというにはやや弱いと思うのだけれど、ドラマ化するにあたってはややミステリっぽくまとめたかったんじゃないかなという印象。その方が、作る側も見る側も、ハッピーなんじゃないですかね。
その他
栞子は、原作では初め入院している。ドラマでは普通に古書堂で仕事に励んでいる。1・2話を見る限りでは、原作の1話分がドラマの1話分、展開も原則原作通りのようなので、途中で退院するというのもやりづらいのかも。1クールで原作1巻(4話分)なら、入院していてもよかったのでしょうけどね。
ということで、結論としては1クール見てみようと思う。原作未読の同居人は面白いそうなので、ドラマとしてはそれなりの出来なんじゃないかな。
ビブリア古書堂の事件手帖―栞子さんと奇妙な客人たち (メディアワークス文庫)
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