ALNOTE

自分のためのINPUT/OUTPUT。好きなものを書き連ねるブログ。

敵わない人達

 いくつか楽器をやったことがあります。おそらく、一般的な人がいう「楽器をやったことがある」よりも、ちょっとだけディープな経験をしていると思います。
 そんな「楽器人」から見て、「敵わないなあ」と言いますか、尊敬の念を抱かざるを得ない「人種」がいます。

 ひとつは、歌手・声楽家です。
 勿論、楽器だって、自分がきっかけとなって音が出ているものです。が、やっぱり「自分の身体が楽器」というのはカッコイイです。敵わないです。
 身ひとつで音楽を届けることができること。別のものを通さずにダイレクトに表現できること。その人の在り方がそのまま音に表れること。楽器奏者から見ると、どれもシビアですごいことです。
 その分、基本的な歌唱力・表現力のない人に対する評価は厳しめかもしれません(笑)。

 もうひとつは、踊り手・ダンサーです。
 音楽をやる人達じゃないんですが、色々なところで見ているうちに音楽と密接に関わってるんだなあと思うように。多くの場合、これはセットなんですよね。歌の人と同じで、身体を使って表現する(全身で、指の先まで)というところもひとつの理由です。
 楽譜がある音楽ばかりやっていると、ダンスの持つリズムの性質というところまであまり意識しないでやってしまっていることもしばしば。アップビートの感覚だとか、ウィンナワルツの取り方だとか、それくらいは知識として知ることはできますが、実際踊ってみると腑に落ちます。譜面はあくまで譜面で、テンポはイーブンじゃないんですよね。音楽の人は、実際に見たりやってみたりするのをお薦めしたいです。

 なんてことを、とあるライブを聴きながら思った夜でした。